小児皮膚科とは
赤ちゃんや乳幼児のお肌は、まだまだ未熟であり、細菌や刺激物の影響を受けやすくなっています。そのため、おむつかぶれ、あせも、とびひ、いぼ、水いぼなどの病気に罹りやすいのです。
当院では、様々な病変を改善するため、一人ひとりに合った痛みの少ない治療法をご提案します。そして、お肌のトラブルを解決するためのアドバイスも行っております。お子さんの皮膚に何らかの異変・トラブルが生じた際には、お気軽にご相談ください。
ステロイド外用について
以前は、マスコミなどにより、ステロイド治療の悪い面を怖がって使わないという保護者さまもいらっしゃいました。
当院では、必要があれば、ステロイドの外用をいたします。でも安心してください。ステロイド外用のメリットがデメリットを上回るときのみに使用します。お子さまの皮膚は、湿疹になりやすく、かきむしってしまい余計に皮膚の角質がはがれ、炎症が強くなり、さらにかきむしるという悪循環におちいりやすくなります。ステロイドは炎症を抑えます。すると、かかなくなり、皮膚も回復し、好循環になります。そして、皮膚がかゆくなる前の環境に戻して、ステロイドも徐々に減らすことができるのです。当院では、早く好循環に戻し、つらいかゆみを取り除いてあげられるよう全力をつくします。
スキンケア法もアドバイスします
小児の肌は大人に比べて薄く、皮脂の分泌量も不安定です。そのため、皮膚のバリア機能が安定せず、ちょっとしたことで皮膚のトラブルを起こし、湿疹・皮膚炎が見られます。当院では、お子さんの皮膚の健康を守るため、どのようなスキンケア法を行うべきか個別具体的にアドバイスいたします。スキンケアによって皮膚のバリア機能を整え、日常生活の中で遭遇することの多い細菌が侵入しないよう気を付けましょう。
小児皮膚科で扱う
主な病気
- とびひ
- 水いぼ
- おむつかぶれ
- あせも
など
とびひ
ブドウ球菌や溶連菌が皮膚の中に入り込み、繁殖して毒素を作り出すことによって皮膚がただれてしまう病気です。早期の段階で皮膚科を受診し、抗生物質など内服や塗り薬を使うと治りやすいのですが、放置すると悪化してしまいます。また、かゆみを伴うため、患部を引っ掻いてしまうことがありますが、そうすると、火の粉が飛び散るように増殖するので注意しましょう。
水いぼ
ウイルス性感染症で伝染性軟属腫ウイルスが原因で発症するものです。全身の至るところに出現します。乳幼児に多く見られ、痒みを伴うことも少なくありません。特に乾燥肌やアトピー性皮膚炎を有しているお子さんが罹患するケースが目立っています。その理由としては、肌が乾燥していると、皮膚のバリア機能が低下するため、細かな傷からウイルスが入り込みやすいことが考えられます。また、痒みで皮膚を引っかくことにより、爪先からウイルスが広がり、患部が悪化することも一因です。水いぼは、積極的にとる考えの先生と、とらずに自然に治るのを待つという考えの先生がいます。当院では、ペンレステープという麻酔のテープを張って、痛みをおさえてとります。
水イボ用クリームの取扱いを始めました
m-BFクリーム 15g 2,200円(税込)
頻繁に受診して摘除していくことが難しい方・治療に恐怖感があるお子様におすすめです。
保湿剤のためデリケートな部位にもお使いいただけます。
- 目の縁など際どい部位へのご使用をお考えの場合は、まずは医師にご相談ください。
- 水イボの量と塗る範囲により、必要となる本数は異なります。
- 効果があらわれるまでには個人差があります。
※m-BFクリームは保険適応外のため自費診療となりますが初回の購入時には医師の診察をお受けいただきます。
おむつかぶれ
おむつをしていると、おむつの当たる部位に赤い湿疹が出来たり、皮膚がただれたりすることがあります。これが「おむつかぶれ」です。尿や便に含まれるアンモニアなどが皮膚を刺激するため、新生児や乳児の敏感な肌が荒れてしまう事がよく起こります。おむつかぶれになると、痒みや痛みが生じ、皮膚から血が滲んでくることもあります。そのような場合は、洗面器にぬるま湯を張ってお尻をやさしく洗い、亜鉛華軟膏やワセリンを塗ります。症状がひどいときは、一時的に弱いステロイド外用薬を塗ることもあります。下痢が治らないと、おむつかぶれも治らない場合がありますので、小児科の先生と下痢の治療と合わせて治していきます。
あせも
あせもは、高温多湿の室内で大量の汗をかいたときによく見られます。汗を排出するための管が詰まり、皮膚の中に汗が溜まってしまうと「あせも」が生じてしまうのです。従って、首の周りやわきの下、膝の裏など、汗をかいて蒸れやすい場所によく見られます。痒みのある小さな発疹がたくさんできるため、お子さまは爪などで引っ掻いてしまい症状が悪化しやすくなります。
あせもは皮膚の表面が汗などで汚れ、汗の排泄管が塞がれることで起こりますので、まずはシャワーなどを浴びて皮膚を清潔に保ち、汗をかきにくい涼しい環境で過ごすことが大切です。これにより、通常は数日間で良くなります。痒みや炎症が強いときは、ステロイド外用などの薬物療法を行います。